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新興市場への専門輸送にフォーカスを当てたフィールドガイド。

序文

中国で製品貨物を通関させるにはどのような書類と手順が必要でしょうか。通関手続きを待つ間の冷凍製品の保管について、ブラジルの主要空港ではどのように対処しているのでしょうか。

専門ロジスティクスの視点からみれば、世界は小さくなっていると言えるかもしれません。しかし、それは世界が複雑でなくなっているという意味ではありません。製薬メーカーは、新たな市場の獲得とさらなるコスト効率の向上を目指して、臨床試験を世界的に実施しています。しかしながら、製品、サプライ品、およびサンプルの輸送が滞ると、これらのメリットの多くは減少してしまうか、場合によってはまったく活かされない可能性があります。ワールド・クウリアーがサービスを提供している190以上の国に出荷する際のプロセス、要件、および課題をパートナーの皆さまに理解していただくために、このフィールドガイドを用意しました。新しい新興市場での成功に向けてともに進みましょう。

台頭する市場は残されているか?

新しい臨床試験施設を探すことは製薬メーカーにとってますます難しくなってきています 

臨床研究に関して言えば、既に小さな世界がさらに小さくなっています。臨床試験の施設選択ほどこの事実が顕著な分野はありません。

かつては、北米、西ヨーロッパ、これには及ばないもののオーストラリアが、大多数の研究の主要な実施場所でした。しかし、これらの欧米市場は飽和状態に近づいており、臨床試験に参加できる未投薬患者もますます減少しています。

このため企業は、臨床試験を実施するために世界の新しい地域に目を向けました。新興市場で治験担当医師、患者の特定、および規制対策が劇的に改善されたことが、この試みをより現実的なものに加速させています。事実、臨床試験に適した新興市場は既に台頭しきって、新たに進出する意味のある新規市場はもう他には残っていないという人もいます。

インドとブラジルは、急速に進化している臨床研究市場の最もよい例です。両国は、インフラストラクチャープログラムに著しい投資を行い、臨床データの見直しを含む、臨床試験の申請と重要な輸入承認書や輸入許可書の発行に関する手続きを改善しています。IMPサプライは比較的短時間で輸入することができ、西ヨーロッパと北米で同時に臨床試験を行うことが可能になります。

その他の世界の地域も同じく、臨床試験サイトとしての魅了を増しています。企業は、東ヨーロッパ、南米、およびアジアで臨床試験を行うことによって大幅なコス削減ができることを認識しています。たとえば、ロシアや中国では、何百万人もの患者を管轄し患者募集を短時間で行える大病院で臨床試験を実施することで、運営コストを削減することができます。

さまざまな国内規制によって、各国が自国の臨床試験に投資することを助長させています。現在では多くの国が、多国間で医薬品を発売する前に、
自国内で臨床試験を行うように求められています。中国は、2011年には医薬品のみでも約66.8億米ドルを費やしました。自国内における現地治験は、グローバルな製薬会社の長期的な成長と成功に欠かせなくなっています。

成長を示す従来とは異なるサイト

大規模で、ある意味明らかなグローバル市場とは別に、小さな国が臨床試験サイトとしてブームに沸いています。

たとえば、南米では約6,000件の臨床試験が行われています。アフリカでは、4,000件を超えています。東南アジアでは、3,500件に上ります。2これらの市場は一見して確実に台頭しているように見えますが、個々の国がすべて同じ程度に台頭しているのではないことを理解することが重要です。

南アフリカでは約1,900件の臨床試験が行われていますが、ブルネイ ダルサラームで行われているガン臨床試験はわずか1件にすぎません。しかし、リビアでは4件の臨床試験が完了し、5件目の募集が活発に行われています。臨床試験数が少ない多くの国は、政治的または社会的な混乱や、人道支援を除く、すべての国連の制裁措置によって足止めされています。その他の国々は、十分な時間があれば成長の準備が整っているように見えます。特に、南アフリカに限らずに、中東とアフリカでは、業界がさらに多くの新しい目的地を探しているため、臨床試験の数では大幅な成長を示しています。

臨床ロジスティクス:常にユニークにチャレンジ

臨床試験ロジスティクスの場合、各国の進出ルートがどれほどの広がりを持つかも問題になります。

すべての国はロジスティクスに課題を抱えています。温度管理の確認、通関手続きの手配、および規制に関する手続きなどです。国によっても事情が異なります。貨物も異なります。北米に出荷して、FDAやUSDAの要件をクリアーすることの方が、サハラ以南のアフリカに送るよりも難しい場合があります。

パッケージの宛先の書き方から個々の空港で利用できる保管オプションまで、現地の慣行に関する知識が必要になる状況など、出荷手配の際のリスクが多いままでは、その市場に最初に参入することによるデメリットの方がメリットより多くなってしまいます。そのため、最初の参入者は、その国に力強く踏み出して、通関要件、規制要件、およびサプライチェーンの実用性を見極める必要があります。何より、最初の参入者は、臨床試験のすべて側面において現地スタッフをトレーニングしなければならず、おそらく臨床試験という産業全体を現地のインフラストラクチャに組み込む必要もあるでしょう。

東南アジアの特定の市場によく見られる課題を例にとりましょう。ベトナムはインドシナ半島の最も東にある国です。人口は約90万人ですが、65件の臨床試験を公開しています。十分な準備を行わずに送ると、惨事を招くことになります。ベトナムへの貨物は、私的な荷物とみなされる可能性があるため(パレットサイズの梱包であっても)、個人宛てにすることはできません。また、受領者は、貨物に適用される関税または税の責任を個人で負担しなければならないかもしれません。そのため、大きな病院にしか配送できないという問題を引き起こします。特に時間/温度の影響を受ける品目の場合、これは大きな課題です。院内薬局に届けられた臨床試験サプライにも、特定の保管要件に関する知識を持つ担当者には知らされていない可能性があるため、不適切に保存される危険性があります。

カンボジアのプノンペン国際空港には、冷凍庫がなく、唯一の冷蔵庫は+2°C~+8°Cに設定されており(内部スペース:4x3x2m、ドアサイズ:1.8x1m)、適格認定も制御も受けていません。「周囲温度制御」エリアは+20°C~+25°Cに設定されていますが、その名前にもかかわらず、事実上適格認定も制御もされていません。

一度に到着する臨床試験貨物の数、サプライの種類、および国内規制に応じて、通関手続きには数日かかる場合があります。この間、
貨物にアクセスして保冷剤を冷たいものに交換できるかもしれませんが、このような現地の状況に関する知識は貨物の完璧な輸送に欠かせません。正しい情報があると、到着空港、パッケージング、出荷時期までも計画して選択できるようになります。

ラオスは、実際の現地に関する知識がロジスティクスで重要な役割を果たすもう一つの例です。同国(26件の治験)には、1年に暑季、寒季、雨期の3つの季節があります(気温は寒い月でも15°C以下になることはめったにありません)。8月と9月は雨量が著しく多くなり、しばしば熱帯性の豪雨があります。空港施設は限られており、貨物が滑走路にかなりの時間放置されることを考えると、賢明な企業は、天候被害を回避するために荷物を2~3週間早めに送るか、または遅らせて送ります。

このような知識はすべて、これらの国に勇敢にも最初に参入した企業、将来の臨床試験にふさわしい環境を作り出すために、利用可能なインフラストラクチャを確立し推進することができた企業の副産物としてもたらされました。

新興国であるかどうかは重要なポイントでしょうか?企業の財政状況とグローバル市場における位置付けという観点からすると、重要なポイントです。ロジスティクスと試験計画に関しては、それぞれの国に特殊なニーズがあるため、そこまで重要なポイントでもありません。弊社の最大の強みは、これまでの多くの経験から培われてきた忍耐力と持続性です。この強みを駆使して未知の領域に足を踏み入れ、古い地図を手に世界中で「危険地域」を消し去ってきました。

南米市場のための準備

南米での臨床試験の実施は莫大な価値を生み出します。しかし、実現するには現地固有の知識が不可欠です。 

今年ブラジルで開催されるワールドカップ、さらにはリオデジャネイロで開催される2016年のオリンピックに全世界が注目する中、南米はスポーツの世界で脚光を浴びています。しかし、南米が有名なのはスポーツだけではありません。臨床試験も南米全土でブームになっており、かつてないほど多くの場所で臨床試験が行われています。グローバルな製薬会社はこの地域で5,900件以上の臨床試験を実施しています。メキシコだけでも2,100件以上が実施されています。一瞥しただけで、製薬メーカーがこの市場での研究開発に重点と資金を移した理由がわかります。

  • 大きな総人口:南米本土の人口は570万人以上で、その大部分がブラジル人(192万人)とメキシコ人(103万人)です。アルゼンチン(41万人)を加えると、総人口は米国を超えます。この3か国だけで展開しても、連邦取締機関は膨大な人口を手中にし、運営コストを大幅に削減できるため、臨床試験の計画において大きなメリットを得ることができます。
  • 人口密度:人口密度の高い都市部により、コスト効率を高めるもう一つの手段が得られるため、多数の被験者を集めようとするメーカーは運営の手を広げすぎる必要がありません。住人が22万を超えるメキシコシティは、世界有数の大都市圏の一つです。サンパウロは20万人と引けをとらず、ブエノスアイレスとリオデジャネイロの両都市は10万人の大台に達しています。
  • さまざまなデータ:地域におけるこれほど多くの人口と多彩な医療施設、さらには経済情勢を考慮すると、南米で臨床試験を実施するメーカーは、臨床試験の成功に不可欠な、幅広いデータセットを集めることができます。

南米では臨床研究の輝かしい将来が予想されるにもかかわらず、この市場で働くメーカーには課題が山積しています。

南米の社会格差はしばしば極端です。糖尿病や心臓病など西欧諸国によくみられる病状を抱える裕福な中産階級がいる一方で、貧しい人たちは、寄生虫感染症や栄養不良など、貧困による病に苦しんでいます。臨床試験候補者を探しているメーカーにとって、患者タイプの幅広さは幸運にも不運にもなります。

毎年数百万件の流行が発生する、ロタウィルスを含む病気で試されているワクチンは、特に低年齢層の子供で何万人もの死者を出しています。現地の規制当局は、ほどなく潜在的な危険性を認識し、多くの国では規制機関を設立して臨床試験の承認プロセスを短縮しました。

とは言うものの、南米には20の国があり、国ごとに自国の多種多様な人々に合わせて作成された独自の規制要件があることを覚えておく必要があります。言語のような基本的なものでも、掘り下げれば掘り下げるほど複雑になります。南米の大部分の人たちはスペイン語(約340万人)またはポルトガル語(約192万人)を話します。しかし、母語としてフランス語やクレオール語を話す人たちも多数存在します。パタゴニアでは、ウェールズ語を話す人たちの方が、ウェールズでウェールズ語を母語とする人たちよりも多いと考えられています。

この地域で臨床試験を行う場合、地域の膨大な機会を全体として把握する一方、個々の市場の微妙な差異を受け入れて理解することが課題となります。たとえば、アルゼンチンなどの一部の国では、当局に初めて書類を提出するときにすべての材料を提出する必要がありますが、他の国では、プロトコルが承認され輸入ライセンスが要求されるまで提出が不要な場合もあります。結果として、プロジェクト計画の初期段階でタイミングとコストを予測することが非常に困難になります。

メキシコの難題

メキシコ保健省(COFEPRIS)では、臨床試験の申請が増加したため最近遅れが出ています。以前は、定期的に3か月の目標を達成していましたが、現在では4か月も5か月もかかることがあります。The good news:「negative ficta」(COFEPRISが3か月以内に承認を下さない場合、臨床試験申請は失敗したものと想定するという意味)と呼ばれていた以前の制度は、承認プロセスが長くなったためにもう適用されなくなりました。

輸入には配慮と多くの書類が必要です。メキシコと国際貿易協定を結んでいる国(米国やカナダなど)から発送される高価値の製品は、関税が低く、原産地証明書が輸入許可書と共に取得できます。

複雑な規則のために、輸入許可書は常に必要とは限りません。医療サプライと医療キットについては、関税規則3.1.28(以前は規則3.1.11および規則4.3)に従い、プロトコルがCOFEPRISの承認を受けた場合は、臨床試験用の医薬品、キット、および医療サプライを許可書なしに輸入することができます。キットは、規則3.1.28に基づき許可書なしに輸入できます。いかなる場合でも、貨物輸送戦略は周到を期して、資格要件を満たしたロジスティクス業者に確認することが賢明です。

たいていの場合、企業は、指定の輸入者がCOFEPRISから取得した許可書を使用して輸入を行う必要があります。許可書は、取得に30~60日かかり、180日後に有効期限が切れます。この許可書は一定数について有効で、指定の輸入者は衛生登録を申請する必要もあり、その登録には20~40日かかります。すべての貨物には、単価、数量、および合計価格を記載した商業送り状を添付する必要があります。すべてが輸入許可書と一致し、荷送り人は詳細に細心の注意を払う必要があります。どんな小さな問題でも大幅な遅れの原因になります。

貨物の価格が1000米ドルを超えた場合は、特別なライセンスが必要になります。これは、プロトコルの承認が発行されたときに通知されますが、正式入国として通過するには通関業者が必要です。税関当局はすべての貨物を開いて製品がすべての書類(必要に応じて、送り状、輸入許可書、原産地証明書)に一致することを確認する権限があるため、すべての通関業者は税関に申告する前に貨物を事前検査(開梱)します。製品が書類と一致しないことを関税当局が見つけた場合、指定された輸入者と通関業者を含むすべての関係者に罰金が科せられ、禁輸措置が適用されます。

ブラジルの特殊事情

賞賛著しいBRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の中で、ブラジルは先陣を切って臨床試験を南米に導入しました。ブラジルの規制機関ANVISAは、臨床試験承認期間を45日とすることを目標にしていますが、現在この厳しいタイムラインを達成することはできておらず、承認の認可には数か月かかることもしばしばです。

貨物に関して言えば、あらゆる貨物に輸入許可が必要で、指定された輸入者が申請し、取得には通常1週間ほどかかります。ANVISAは、荷受人を規制機関の電子制御システムに登録するよう求めており、これは指定の輸入者が手配します。すべての貨物は、ブラジルに固有の送り状、許可書、電子ペーパー(GVS)などさまざまな税関手続きが必要です。このGVSプロセスでは、税関で貨物を通す前にスライド制の料金を支払う必要があります。公的機関の場合は無料で、民間企業の場合は15~30米ドルです。荷受人は、GVSに申請する権限を運送会社に与えて、プロセスを早めることもできます。

アルゼンチンの事情

アルゼンチンはますます知名度を高めており、臨床試験に多額の投資をしています。国の規制機関ANMAT(医薬品、食品、および医療機器局)は1992年に設立されました。3か月の承認取得期間を目指しており、この目標を実現するために電子管理システムを導入しました。メキシコやブラジルと同様、この目標が必ず実現されるとは限りません。承認が得られても、ANMATが輸入許可書を発行してサプライ品の持ち込みが許可されるまで、2か月はかかります。

臨床試験全体について発行されるこの許可書とは別に、プロトコルにあるすべての貨物について別の許可書が必要になり、その取得にはまる1日かかります。ANMATでは、医薬貨物/医薬品に関連する輸出入許可書ごとに料金を科しています。執筆時点で、料金は輸入許可書あたり239米ドルで、輸出許可書あたり105米ドルです。

2012年2月には新しい輸入規制、3252/12が導入され、貨物条項に基づき正式な輸入通関に適用されています。この場合、指定の輸入者は、発注書または同様の書類を発行する前に、アルゼンチンの税関ウェブサイトで詳細を申告する必要があります。このプロセスは、「予想輸入品の宣誓供述書(DJAI)」と呼ばれています。最後に、特定の輸入ごとに税関送り状に別の書状を添えて税関に提出する必要があります。この書状には貨物の出発日と到着日も記載する必要があります。通関は、上記の書類をすべて適切に期間内に登録してはじめて可能になります。

この複雑なプロセスは、多くの南米諸国で見られ、多くの企業が貨物の通関に外部の通関業者を使用することになり、通関プロセスに大幅な遅れを引き起こしています。この間、貨物は通関できるまで適切な温度で保管する必要があります。空港ごとに施設が異なるため、利用できる設備を確認することが不可欠です。

承認や許可書の発行の遅れには苛立ちますが、長い承認プロセスは企業にとって周到な出荷計画を立てる好機となり、必要以上に貨物が税関に留め置かれる懸念を払拭し、コストを回避できます。現地の知識は成功に欠かせません。固有の地理と文化を理解したパートナーを見つけることは、臨床試験を成功させる上でしばしば見落とされる要素です。

中国:拡大するチャンス、幅広い要件 

中国は、世界第2の面積を持ち、1.35億人の世界最大人口はさらに増え続けているなど、多くの世界最大級のものを誇る国です。公認されている民族が56もあるこの国は、非常に多様です。西側は山脈が自然の国境を形成しており、北にはゴビ砂漠とタクラマカン砂漠があります。南には亜熱帯林があります。揚子江と黄河は、それぞれ長さが世界第3位と第6位です。

グローバル医療市場にとってさらに重要なのは、中国が名目総GDPと購買力平価の両方において世界第2位の経済を誇っていることです。商品の世界最大の輸出国でもあり輸入国でもあります。中国は、20113年には医薬品のみでも約66.8十億米ドルを費やしました。

販売される医薬品が中国内で実施された臨床試験でテスト済みであることを要求しているのは中国だけではありません。認可後に医薬品を市場に出すことを望む医薬品会社には、選択の余地はほとんどありません。中国が世界の人口の19%を占めること、および20204年までに世界最大の市場として米国を追い越すことが予想されることを考えると、この国が売り込み対象国のリストの最上位にあるのは、不思議ではありません。現在、中国では5,200件以上の臨床試験が実施されています。5一時は臨床試験の実施の承認を受けるのに2年かかると言われていましたが、タイムラインは大幅に短縮されました。

中国は、90日のプロセス実現に向けて努力していますが、通常、3~6か月かかっています。中国は、一元化された医療システムの恩恵を受けています。そして、そのように膨大な人口と、地域の優れたセンターにより、多くの病態についての大規模な患者プールにすばやくアクセスできます。募集はすばやく完了できます。

出荷の際に最も重要となる文書は、BFDA(北京食品薬品監督管理局)によって発行された輸入許可書でしょう。あらかじめまとめておく必要のある多数の文書があり、輸入許可書を得るために、それらをBFDAに提供する必要があります。許可書を確保したら、すべての国家要件に準拠するために、別の通関地ではなく北京を通して輸入する必要があります。

必要な文書には、税関送り状、航空運送状(MAWB)のドラフトのコピー、梱包明細書、分析証明書、荷受人からの臨床試験認可、荷送り人のビジネスライセンスのコピー、および送り状に示されたバッチ/ロット番号を示す最初の文書が含まれます。税関送り状は、非常に詳細であり、荷送り人と荷受人の名前と住所、積荷の内容、出荷商品の説明、原産国、有効期限、バッチ番号、メーカーの社名、および荷送り人の社名が含まれます。これらはすべて指定の輸入者に確認する必要があり、それぞれすべてがパッケージの内装ラベルの詳細と一致する必要があります。不一致があると、税関、および中国輸出入商品検験局での遅延につながります。

貨物はすべて梱包明細書と共に送る必要があり、
そこでも細部への注意が不可欠です。
梱包明細書には、内容の詳細、および個数、正味重量、総重量を記入する必要があります。パッケージングは、いったん決定すると変更が非常に困難です。税関検査官は、これらの正確な詳細を期待しており、到着時に何か相違することがあると、追加検査なしには貨物を通過させることはできません。その為、新しい輸入許可書が必要になる場合があります。その間も時間は刻一刻と経過し、貨物は空港で保管されるため、不適切な温度の保管場所に移動されたり、損傷したりする可能性が増大します。

北京では、通関に約2日かかります。また、貨物が検査の対象として選択された場合は、それ以上かかります。空港の保管施設は、事前に予約する必要があり、温度管理された保管場所には文書が必要になります。税関検査の対象となった温度管理された貨物は、24~48時間かかる検査の後まで、周囲温度が温度管理されたエリアから温度管理されていないエリアに移動されます。出荷元を出てから数日間続く可能性のあるこの温度の課題に耐えられるように、貨物を慎重に梱包するには、温度を制御する相変化物質を使用した箱がほぼ確実に必要になります。荷受人も、通関および検疫の目的の指図書、税関とCIQの両方の10桁の登録コード、および運送会社が航空会社から集荷するための委任状を提供する必要があります。中国には課題が多いことは明らかですが、系統的なプロセスは成功や遅延の最小化につながり、最終的にはこの膨大な市場にアクセスすることができます。

ローマの詩人オウィディウスは「自発的にレースに勝とうとする元気な馬は、励ませばさらに速く走る」と書いています。この午年には、是非中国を受け入れ、グローバル計画に含めたいものです。

シンガポール:ライフサイエンスの将来への投資 

シンガポールは、香港、韓国、台湾と共に、一時はアジアの虎でした。これらはすべて、高学歴、高収入、高投資国です。各国はそれぞれ異なる専門分野を得意とします。シンガポールと香港は、金融センターとして知られており、韓国と台湾は製造のハブとして知られています。これらの国はすべて臨床試験の主要な地域です。現在、香港では980件、シンガポールでは1,300件、台湾では3,600件、そして韓国では5,6006件の臨床試験を実施しています。1

シンガポール政府は、10年以上前にライフサイエンスに力を注ぐことを決定しました。そのため、製造だけではなく、研究および臨床試験にも焦点を当て、アジア太平洋地域のロジスティクスセンター、および医療製品の地域配送の最初の選択肢となることを目標としています。シンガポール政府は、シンガポール国内に支社を設置するよう国際企業を奨励しています。

シンガポールのアプローチは、この国を治験と研究の国際ハブにするために、重点的に投資することです。シンガポールは、ワシントンD.C.都市圏とほぼ同じ規模の人口わずか5.3万人の国に、7つの研究所と5つの研究コンソーシアムを持っていることを誇っています。多数の企業が、臨床試験用品を治験責任医師のサイトへジャストインタイム納品できるように、最新のサプライモデルを使用する保管および配送センターを構築するために、シンガポールに投資しています。

シンガポールへの出荷

材料が最終的にシンガポール内に配送される場合、完全に認可を得て、7%のGST税を支払う必要があります。関税は免税となります。貨物は、輸入者が免税ステータスを課税部に登録している場合は、免税となる場合があります。特定タイプの生体サンプルを試験のためにシンガポールに出荷する場合、ライセンスが必要な場合があります。現地で使用する薬品は、関連するライセンスが必要です。これはCROによって申請され、発行までに4~8週間かかります。指定の輸入者は、輸入ライセンスを申請する必要があります。これは管理文書です。これに加え、シンガポールの運送会社がトレードネットを介して通関許可書を申請するためには、輸入者はすべてシンガポールの税関に登録する必要があります。登録すると、企業に対して輸出者のUEN(固有のエンティティ番号)が発行されます。この番号は全通関書類で使用され、通関許可書(CCP)が発行される必要があります。
この許可証は原産国からの航空便が到着する前に申請することができます。これにはマスターエアウェイビル、ハウスエアウェイビル、および送り状のコピーが関連フォームと共に提出される必要があります。送り状は、送り状または商業送り状として指定する必要があります。「見積送り状」はシンガポールの税関では受け入れられません。

シンガポールの保管場所に送られてから、アジア太平洋地域のその他の地域に転送されるサプライ品については、輸入要件が簡略化されました。それらは再配送ライセンスの対象となり、現地の治験薬倉庫によって申請される必要があります。このライセンスは、通常、即座に認可されます。これらの品目は限定された通関手続きを経ますが、2年間以内にシンガポールから再輸出される必要があります。これにより、企業は一括治験医薬品を治験薬倉庫に出荷して、そこから臨床試験サイトに迅速に発送することができます。

規制および施設に関する考慮事項

シンガポール保健科学庁は、GMPとGDPの適切な標準について、国際団体であるPIC/S(医薬品査察協定および医薬品査察協同スキーム)において取り組み、正式な認可を求めることに興味のある企業向けに、自主的認証制度を運用しています。GDP証明書は、企業の品質システムが監査され、こららの標準にすべて準拠していると判明した場合に発行されます。材料をシンガポールに輸入するすべての企業は、PIC/S GMPおよびGDP標準に準拠する必要があります。実用的な情報とガイダンスは、HSAのウェブサイト7をご覧ください。HSAは、週末は営業していないため、その間に認可手続きは行われません。すべてが揃っており、金曜日の営業時間中に詳細がすべて手配されている場合、認可手続きは可能です。

シンガポールのチャンギ空港の自由貿易ゾーンには、腐敗性貨物取扱センターがあります。このセンターには、-28°C~2°C、-8°C~+18°Cのエリアがあります。これは、空輸貨物ターミナル2にあります。この施設では、税関の管理下、および航空会社の権限下にありながら、冷却剤の補充(氷の追加、ゲルパックの交換、電池の交換など)のために貨物にアクセスできます。これにより、通関手続き中も最大限に柔軟な対応で温度管理を行うことができます。

シンガポールは、臨床試験用品を含む医薬品の輸送を潤滑に行うために必要なインフラストラクチャに、投資を集中することを選択しました。市場の大手がこの地域に施設を設置し、知識、取引、および国際投資をもたらしており、この決断は現在大きく報われています。

トルコ:アジアとヨーロッパの交差点 

正直に言うと、ヨーロッパ人の多くにとって、トルコはバルカンを過ぎたところの目立たない東端にあるという認識です。美しい海岸や、考古学的に面白い名所があり、バケーションに訪れるのに素晴らしい土地です。そしてポップカルチャーを象徴する、イスタンブール(コンスタンチノープルではなく)についての歌があります。しかし、トルコについてそれらのことしか思いつかないとしたら、トルコの肝心な点を忘れています。

この国は、UNの創設メンバーであり、NATO、OECD、欧州評議会に所属しています。G20経済の1つであり、EUの準会員であるほか、EU関税同盟に完全に属しています。EUに正会員として加入するための最初の申請は1999年に行われ、2005年に継続的な交渉が開始されました。

ヨーロッパ、中東、アジアの懸け橋として、トルコは特有の位置にあります。人口は約75万人で、そのうちの3/4は都市に居住しています。人口のほとんどは、民族的にはトルコ人と見なされますが、アルメニア系、ギリシャ系、ユダヤ系の人々、および少数民族グループのアブハズ人、アルバニア人、アラブ人、アッシリア人、ボスニア人、チェルケス人、グルジア人、ヘムシン人、ラズ族、クリミア タタール人、ブルガリア人、ポマク人、ロマ民族などもいます。8

医薬品研究開発の視点から見ると、この広範な民族的多様性は、臨床試験内でのデータの多様性を実現するすばらしい機会を提供します。これはすべて、トルコ医薬品および医療機器庁(TMMDA)という1つの管理機関が対応しています。トルコの規則は、EC指令(EC 2001/20およびEC 2005/28)に完全に沿っているため、EU諸国内で実施中の臨床試験に同国を追加する場合、倫理承認後に、特に大きな追加作業は必要ないはずです。

これまでにトルコでは、1,600件の臨床試験が実施されました。9中東/北アフリカ地域全体は、臨床試験の分布の約1%を占めるにすぎません。そのため、このような臨床試験の分布率の低さには、大きな成長機会があります。

治験環境の概要

2003年に重大な改革プログラムが導入された後、トルコには高度に一元化された医療制度と、世界クラスの多くの医療施設が出来上がりました。2012年には129,772人の医師がそれぞれ平均583人の患者を診療していました。10医師は臨床試験への参加に興味を持っており、英語も堪能です。トルコは、特に肝炎や遺伝的疾患の研究に対してユニークな患者ベースを持っていると見なされています。

TMMDAの臨床試験部門は、トルコにおける臨床試験を審査します。この部門のスタッフ数は、近年急増しました。臨床試験部門の下には、位相評価ユニット、生物学的同等性/生体利用性評価ユニット、および市販後調査評価ユニットがあります。この部門には、倫理的承認の標準化、および申請提出から承認までの時間の短縮に取り組むプログラムがあります。倫理承認に30日、倫理委員会の承認にかかった時間を監視し、より業績ベースのアプローチをとってきたトルコ保健省からの承認に30日というのが目標です。

研究の申請に必要なすべての書類をまとめるのは困難な場合があります。スポンサーの法人組織は、保険のほか、契約や予算のフォームにも取り組む必要があります。各倫理委員会には、サイト/機関の性質により、それぞれ若干異なるニーズ、および多様な要件があります(必要な文書の種類、異なるフォーマット/フォーム、ミーティングのスケジュールなど)。サイトの倫理委員会は、通常、あらゆる種類の申請書を扱い、特化されていないことにより申請手続きが遅れる場合があります。

トルコへの出荷

サプライ品を送るには、トルコ保健省によって発行された輸入許可書が必要です。
許可書の発行には通常約1週間かかるため、荷受人は常に、貨物が到着する前に輸入許可書を申請する必要があります。申請手続きでは送り状のコピーを提供する必要があります。許可書は貨物単位で発行されますが、同じ研究と内容、同じ荷送り人、同じ荷受人について特定の期間のすべての貨物に適用されることもあります。

貨物へのアクセスは、通関手続き中に必ずしも許可されるわけではないため、ドライアイスの追加やゲルパックの交換の選択肢はない可能性があります。その結果、許可書発行による遅延によって温度管理対象の貨物が台無しになる可能性があります。場合によっては、通関業者がアクセスできるように申し込むことができますが、これは当てにできません。

送り状の要件

  • 荷送り人/輸出業者によって署名/捺印された送り状の原本が必要です
  • ゼロ値は受け入れられません
  • 税関送り状または商業送り状である必要があります(見積送り状は受け入れられません)
  • 固有の送り状番号が示されている必要があります
  • 関税コードが示されている必要があります
  • 税関は、後から提出した取引明細書は拒否する可能性があるため、不順守は、通関の大きな遅延につながります

政府機関は、その貨物が税関を通過するために独自の仲介業者を使用する必要があり、別の通関業者に代理権を与えることはできません。その後は、その仲介者の仕事の速度と、その仲介業者が管理しているその他貨物の数によってかかる時間が決まります。トルコの税関の規則により、輸入は荷受人が指名した通関業者しか扱うことができません。

イスタンブール内の温度管理された保管場所

すべての取扱航空会社は、+2°C~+8°C、および-20°Cの保管場所を提供します。航空会社は保管施設の温度計測は行いません。ワールド・クウリアーのこれまでの経験では、温度は極めて安定しています。すべての腐敗性貨物(食物、生物製剤、および医薬品)は、同じエリアに保管されることに留意してください。周囲温度が制御された保管場所は限られており、特定の航空会社しか利用できないため、貨物要件に応じて、輸送経路および航空会社の選択が非常に重要になる可能性があります。

トルコはVision 2023において、トルコ共和国創設の100周年までにこの国が達成するべき一連の目標をまとめています。これらの目標では、医薬品への研究開発投資を成長が必要な重要分野として特に認識し、スポンサーに大きなインセンティブを提供しています。トルコは、臨床試験に安定したプラットフォームと成長の可能性を提供します。トルコの調査員は教育水準が高く、臨床試験の分野とつながりがあります。当局は、反応が非常に良く、トルコへより多くの臨床試験を誘致するために総力を挙げています。これらの要因をすべて踏まえた統一見解は、今後3~5年間にトルコでの臨床試験件数は増加すると指摘しています。臨床試験については、トルコの喜びであると言っても誇張ではありません。

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